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 千葉県松戸市で2009年に起きた女子大学生殺害事件の遺族である荻野美奈子さん(62)が13日、衆院法務委員会で「一審の裁判員裁判をもっと重く、真摯(しんし)に受け止めるべきです。全てを無駄にしないでください」と語った。事件では千葉地裁の裁判員裁判が出した死刑判決を東京高裁が破棄し、最高裁が今年2月、その判断を支持した。

 同委は裁判員法の改正を審議中で、荻野さんは参考人として初めて出席した。この事件では09年10月、無職の男が大学4年生だった長女の友花里さん(当時21)宅に侵入。現金約5千円を奪い、包丁で友花里さんを刺して殺害し、近くにあった衣服に火をつけて放火した。

 荻野さんは殺害された経過に触れたうえで、被害者として参加した裁判員裁判について「娘や私たちの無念が裁判員に伝わったと思う。導入された意義があった」と述べた。高裁が「先例の傾向を踏まえるべきだ」として無期懲役とした点について「被害者の命は殺人犯の命よりそんなに軽いのですか。先例重視でプロが正しいと言うのなら、こんな制度はない方がいい」と批判した。

 委員会後、荻野さんは「話す機会をいただけて良かった」と感想を語った。(金子元希)