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 「風呂敷を広げ過ぎているモノはたたむ」と言いましたが、これまでの市政方針を逆戻りにすることはダメです――。

 橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)は19日未明、市の幹部職員たちにこんなメールを送った。

 前日に開かれた市の幹部会議で、橋下氏は次の市長選に出ない考えを表明。12月までの任期中の施策に優先順位をつけるよう求めていた。メールは引退表明で組織が浮足立たないよう、釘を刺す内容だった。

 大阪市をなくして五つの特別区を設ける「大阪都構想」の是非を問う17日の住民投票で賛成多数になれば、18日の幹部会議は橋下氏が特別区への「移行推進本部」の設置を宣言する場となる予定だった。それに備えて、4月の人事異動では各職場の主要職員を据え置いていた。

「市が残った!」幹部は涙

 だが、結果は約1万票差で反対多数になり、大阪市の存続が決定。ある中枢幹部はテレビに速報が流れた瞬間、「大阪市が残った!」と涙まじりに叫んだ。賛成多数を覚悟していたという別の幹部は「なんとか首の皮一枚つながった」と祝杯を上げた。

 橋下氏は2011年の市長就任以降、職員の改革に手を付けた。給与を3年間で平均7%程度カットし、相対評価を導入。天下り先も厳しくチェックした。

 勤務中の喫煙に対して厳しい処分で臨むなど服務規律も徹底。市の幹部が輩出してきた京都大学の卒業生が今年度の新卒採用ではゼロになり、幹部の間で「厳しそうな役所というイメージが広がって、学生に敬遠されているのでは」といった懸念も出た。

 都構想の廃案と橋下氏の政界引退宣言に、市役所内は解放感に包まれている。市役所5階の大阪府市大都市局は、大阪府と市の職員約90人で都構想の作業を担ってきた。制度づくりの中心は府の職員。市職員の一部は、日本を占領した連合国軍総司令部になぞらえて大都市局を「GHQ」と呼んでいた。

 都構想が頓挫し、大都市局は廃…

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