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 45年前に「新交通」のモデル路線として生まれた神奈川県の湘南モノレールが、6月にも新たなスタートを切る。鉄道やバス会社を立て直してきた実績をもつ企業再生会社の力を借りて、再び客足を伸ばすことはできるのか。現役世代の減少は首都圏でも進み、路線の生き残りという課題は、ひとごとではない。

 JR東海道線の大船駅から、乗りかえて2駅。湘南モノレールが鎌倉市の住宅地を見下ろすように進むと、湘南町屋駅に着く。

 3両編成のモノレールが止まる駅のホームは、片側一つだけ。上り線と下り線は時間をずらして到着する。駅員は常駐しない。切符は、防犯カメラが見守る無人改札の箱にいれる。人気(ひとけ)のない駅が混雑するのは朝夕のラッシュくらい。昼の乗降客は、まばらだ。

 湘南モノレールの開業は高度成長時代末期の1970年。線路にぶら下がる懸垂式のモデル路線だった。いまは大船―湘南江の島の6・6キロを結ぶ。開業当初から沿線に住む男性(78)は「宙に浮いた乗り物なので、最初はみんな怖がって乗りたがらなかった。やがて、渋滞緩和の切り札として喜ばれ、多くの人が使った」と振り返る。

 時は流れ、車両はメンテナンスをしながらも老朽化し、改札はICカードが使えないまま。いまや「モデル路線」の雰囲気は感じられない。2013年度の湘南モノレールの乗降客は1009万人で、ピークの93年度から121万人減った。沿線住民の高齢化は進み、さらに鎌倉市は人口が今年から減り続けると見込む。

 三菱重工業は22日、あわせて株式の9割超をもつ三菱電機、三菱商事のグループ2社とともに、開業から担ってきた湘南モノレールの経営から撤退すると発表した。三菱重工は「高い成長が見込めるコア事業へ、経営資源の投入を加速する」と説明している。

経営を引き受ける企業再生会社

 代わって経営を引き受けるのは、東京の企業再生会社「経営共創基盤」グループだ。東北や北関東で、福島交通をはじめとするバスや鉄道の会社を09年以降、従業員を維持しながら立て直してきた。

 湘南モノレールでは、高齢化する沿線住民が使いやすいように、全駅でのバリアフリー化を急ぐ。観光地・江の島につながることから、首都圏や外国人の客が参加できるツアーなども企画する。経営共創基盤グループ傘下の地方交通5社とも情報を共有し、連携を深めていくという。

 再生モデルの参考となりそうな…

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