[PR]

 【松尾慈子】地味な絵ながらも物語性の高さが人気を集め、「繕い裁つ人」(講談社)が映画にもなった池辺葵。最新作のテーマは「住まい」。理想の物件と出会うべく主人公がマンションギャラリーをめぐる日々、そしてマンション販売に関わる人々を淡々と描いている。これが実に様々な人生の機微を丁寧に映し出しているのだ。

 「住まいは住む人を映す鏡」と聞いたことがあるが、その通り。マンションギャラリーの受付として働く派遣社員の女性は、狭い賃貸マンション暮らし。広告業界で働くらしいデキる女性社員は自分で買った分譲マンション。そして主人公である年収250万円ちょっとの妙齢独身女性・沼越は、細い階段を下りた先にある、古びた1Kのアパートに住んでいるのだ。

 居酒屋で働く沼越はマンションを買うのが夢で、マンションギャラリーを日々見学している。あるときはファミリー向け、あるときは40階のタワーマンション。だが現実は厳しい。沼越の雇用条件では、住宅ローンの仮審査の融資可能金額は2290万円。返済は35年間。

 でも沼越はめげない。同じ居酒…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら