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 国際サッカー連盟(FIFA)幹部らが、ワールドカップ(W杯)の放映権を含む商業上の権利や開催地の誘致などをめぐって賄賂や見返りを受け取ったとして、米司法省は27日、FIFAの現役副会長2人を含む計14人を組織的不正などの罪で起訴した、と発表した。スイス当局は同日、米国の要請に応じ副会長2人を含む起訴されたうちの計7人を逮捕。賄賂の受け渡しに使われた可能性があるスイス国内の複数の銀行口座の凍結を命じた。

 米国のリンチ司法長官はニューヨークで記者会見をし、「彼らは何代にもわたって不正を続け、世界のサッカー界を腐敗させた。米国はこの腐敗を一掃しようと決意した」と述べた。FIFAのブラッター会長は起訴されていないが、29日に予定され、ブラッター氏の5選が確実視されていた会長選に影響する可能性もある。

 米司法省によると、起訴状は1991年から不正が続いてきたと主張。北南米地域で国際試合の放映権を含んだ商業上の権利をめぐるスポーツマーケティング会社との金銭の授受のほか、2010年の南アW杯の開催地決定や11年のFIFA会長選をめぐる賄賂のやりとりも対象だという。支払われたり、支払いの合意がされたりした賄賂の総額は1億5千万ドル(約185億円)を超えるという。

 同省によると、起訴されたのはFIFAのウェブ、フィゲレド両副会長▽FIFAなど国際サッカー組織の幹部や元幹部7人▽アルゼンチンと米国のスポーツマーケティング会社の幹部4人▽両者の仲介役を果たしたブラジル人1人。ウェブ副会長はケイマン諸島籍、フィゲレド副会長はウルグアイと米国の二重国籍。FIFAには副会長が8人いる。

 一方、スイスの検察当局は27日、2018年と22年のW杯開催地決定を巡り容疑者不詳のまま、不正行為の疑いなどで捜査を始め、FIFA本部から関連書類などを押収したと発表。18年のW杯はロシア、日本も立候補した22年はカタールの開催が決まったが、いずれも決定の経緯で疑惑がついてまわってきた。

 このほか、FIFAの元幹部ら3人とブラジルのマーケティング会社の幹部が既に非公表の手続きで有罪を認めているという。有罪になれば、個人の被告は最大で禁錮20年の刑になり、米国籍のフィゲレド副会長はさらに重い刑になる可能性があるという。(ニューヨーク=中井大助、ジュネーブ=松尾一郎)

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