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 今回の地震は、速報値でマグニチュード(M)8・5という非常に規模が大きい地震だった。大きい地震は断層がずれ動く範囲が大きく、破壊が始まってから終わるまでに時間がかかるため、東日本大震災(M9・0)のように揺れが長く続いた。

 ただ、震源の深さは東日本大震災の24キロに対し、約590キロと深かった。東日本大震災は太平洋プレート(岩板)が沈み込む境界で起きたのに対し、今回は深く沈み込んだ先のプレート内部で起きたとみられている。地表から遠かったため、最大震度は5強にとどまった。気象庁によると、深い地震は経験的に余震が少ない。海底への影響も小さく、津波の心配もなかった。

 阿部勝征・東京大名誉教授は「震源付近は太平洋プレートがフィリピン海プレートの下にほぼ垂直に沈み込んでいる。プレートの先端が割れて地震が起きたのだろう」と指摘する。纐纈(こうけつ)一起・東大地震研究所教授は「この付近ではM7級の地震は時々起きているが、M8・5は深発地震としては最大級だと思う」と話す。硬いプレートを伝わる形で関東から東北に強い揺れが伝わり、広い範囲を大きく揺らしたとみられる。一方、異なるプレートが沈み込む中部以西では揺れは小さめだった。

 地震はゆっくりとした揺れが続いた。福和伸夫・名古屋大減災連携研究センター長は「大きな地震は長周期の揺れが多く、東京や大阪のような大きな堆積(たいせき)平野では増幅しやすい。長周期地震動は高層ビルを大きく揺らす性質がある。地震が収まっても揺れ続けただろう」と話した。