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 人工島にある中部空港(愛知県常滑市)に、この夏も「天敵」が飛び回る。コガネムシだ。空港の3分の1以上を占める芝生が発生源とされ、飛行機の航行を妨げる恐れがある鳥の餌にもなる。「コガネムシトラップ」で駆除の真っ最中だ。

 「まだまだ、数はこんなものじゃない」。5月末、旅客ターミナルビル脇の芝生で、トラップにかかったコガネムシを回収しながら造園業者が話した。長さ約50センチの筒に数十匹。まだら模様のセマダラコガネ、鮮やかな緑のマメコガネ……。虫が好むにおいでおびき寄せ、逃げられなくする仕掛けだ。

 週2日の回収を8月末まで続け、6月下旬以降は一つのトラップで約1千匹、1日に計6万~8万匹を回収することもある。

 開港して5年たった2010年、利用者から「虫がまとわりつく」という苦情が相次ぎ、周辺の植木の食害も目立つようになった。多くのコガネムシの幼虫は芝生などの根を食べる。中部空港会社が所有する空港島西側約470ヘクタールのうち、滑走路周辺の緩衝地や公園として整備した芝生は計170ヘクタールに及ぶ。

 県農業総合試験場によると、コガネムシは知多半島の対岸から空港の照明などを目指して飛んできたものが島内で繁殖した可能性が高い。人工島では生物の種類が限られるため、天敵が少ない特定の生物が大量に繁殖しやすい。病害虫防除室長の大野徹さんは「コガネムシの繁殖を弱める寄生虫なども生息していない可能性がある」とみる。

 また、空港内で死んだ鳥の胃を13年に調べるとコガネムシの死骸が多かった。鳥の餌になっており、飛行機にぶつかるバードストライクの要因にもなりかねない。空港会社はトラップ設置をターミナルビル周辺から滑走路周辺へ広げ、10年の18カ所から今年は約120カ所に増やした。

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