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 沖縄県の那覇空港で3日、自衛隊のヘリコプターが管制官の許可なく滑走路を横切り、離陸しようとしていた全日空機が緊急停止するトラブルがあった。さらに、日本トランスオーシャン航空(JTA)機が後方から同じ滑走路に着陸した。国の運輸安全委員会は深刻な事故につながりかねない重大インシデントに認定し、航空事故調査官3人を派遣した。乗員乗客にけがはなかった。

 国土交通省によると、那覇発新千歳行きの全日空1694便(乗員・乗客83人)は3日午後1時24分ごろ、管制官の離陸許可を得て滑走路を北から南に走行していたが、前方上空を航空自衛隊のヘリコプターCH47が横切ったため、滑走路で緊急停止した。

 この時、新石垣空港発那覇行きの日本トランスオーシャン航空610便(乗員・乗客44人)が那覇空港に着陸態勢に入っていた。管制官は着陸のやり直しを指示したが、同機は全日空機の後方から同じ滑走路に着陸したという。

 自衛隊ヘリは当初、滑走路脇に止まっており、管制官は待機を指示していた。航空自衛隊那覇基地によると、CH47は久米島に向かうため7人が搭乗。パイロットは「全日空機に出された離陸許可を自分に出されたものだと思った」と話しているという。

 JTAが所属する日本航空グループの広報担当者は「JTA機に着陸やり直しの指示が出たのは滑走路に入ってからだった」と説明している。

 那覇空港の滑走路は1本で、長さ約3千メートル。発着回数が多く、那覇空港事務所によると、航空機の離着陸は年14万8482回(2013年度)に上る。民間定期便のダイヤでは、午後1時台の発着は計34便で2分に1回以上のペースだ。

 気象庁那覇航空測候所によると、当時の天候は晴れで、約25キロ先まで見通せるほど視界は良かった。

 那覇空港では2012年7月、中国東方航空機のパイロットが管制官の待機指示を聞き間違えて滑走路に誤進入。着陸しようとしていたエア・ジャパン機が着陸をやり直す重大インシデントが起きている。