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 日本年金機構が個人情報流出を公表した後もインターネットに接続したメールを使っていた問題で、水島藤一郎理事長は10日の衆院内閣委員会で「深くおわびを申し上げます」と陳謝した。機構は警視庁から情報流出を指摘された翌日の5月29日に本部と全拠点のネット接続を遮断したと説明してきたが、メールは今月4日まで使い続けた。水島氏は「私自身が判断した」と明かした。

 これに対し、塩崎恭久厚生労働相は10日の衆院厚労委員会で陳謝した上で、機構の説明を「常識では考えられない」と批判。厚労省職員も5月29日以降、機構とメールで連絡することがあったが、ネットにつながっていない内部ネットワークでやり取りをしていると認識していた、としている。

 菅義偉官房長官は10日の記者会見で「一般論として、流出の可能性を考慮してネット接続の遮断などは行うべきだ」と述べ、機構の対応に「極めて残念で遺憾だ」と不快感を示した。

 厚労省は流出した情報が悪用されて別の人物が受給者になりすます詐欺被害を防ぐため、機構による戸別訪問を次の年金支給日の15日までに終える方針を示した。最初の攻撃があった5月8日から情報流出を公表した今月1日までに情報流出の該当者が出した住所や振込口座の変更届436件が対象で、すでに223件で本人確認がとれた。被害は確認されていないという。山本香苗・厚労副大臣は10日の衆院内閣委員会で「15日より前に行うことで万全を期したい」と述べ、仮に「なりすまし」被害があった場合は「(本来の受給者に)確実にお支払いする」とした。(久永隆一)