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 神戸市内の交差点で2013年に車2台の衝突事故があり、自動車運転過失傷害の罪に問われた大型トラック運転手の男性被告(47)に対し、神戸地裁は10日、無罪(求刑禁錮8カ月)を言い渡した。信号が双方とも交差点への進入を可能にする指示となっており、平島正道裁判長は「設定に不備があった」と指摘し、改善を求めた。

 判決によると、現場は南北の直進道路に東からの道路と南東からの道路が交わる同市東灘区の変形交差点で、同年7月24日午前10時すぎ、北に向かっていた大型トラックが南東方向へ右折した際、東から来た軽貨物車と衝突。軽貨物車の男性が骨折する重傷を負った。判決は、南北道路が青信号だった一方、東方向からの左折可信号も点灯していたと指摘。7秒間、双方の進入が可能だったとし、信号の設定が事故の主な原因とした。

 兵庫県警によると、現場の信号は現在も事故当時と同じ点灯周期という。今後の変更について、交通規制課は「現時点でコメントできない」としている。神戸地検は「判決内容を精査し、上級庁と控訴の要否を協議したい」としている。

 日本交通法学会理事の淡路剛久(たけひさ)・立教大名誉教授は「大変危険で改めるべきだ。信号の不備が事故のリスクを生んでいるなら、県側の責任が問われる可能性もある」と指摘している。(佐藤啓介)