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 「遠い昔はパンを食べながら(乗務しているのが)見つかって、お客様に指摘された」。JR東海の柘植康英社長は10日の定例記者会見で、乗務員が水分補給をする際に報告を義務づけてきた理由を問われ、こう振り返った。

 乗務員のパンやジュースの飲み食いは「鉄道の歴史上ずっとあった。乗務中は乗務に専念しなくてはならない」。それで水分補給についても厳しく対応したと説明し、「車を運転中の携帯電話がだめなのと同じだ」と語った。

 ただ、同社では5月下旬、熱中症とみられる症状で運転士や車掌が相次ぎ救急搬送されたため、方針転換。乗務中に水を飲んだら報告書を書くなどのルールをやめ、駅に停車中に水分補給を促すことにした。柘植社長は「熱中症との兼ね合い」としている。

 一方、クールビズを導入する企業が増え、ノーネクタイ姿のサラリーマンが当たり前になった今でも同社は運転士や車掌らに夏場のネクタイ着用を義務づけている。これについて柘植社長は「接客という観点から、変えるつもりはありません」ときっぱり答えた。(中村真理)