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 九州付近に停滞している梅雨前線の活動が活発になり、11日午前、九州各地で激しい雨が降った。熊本県内では、河川の氾濫(はんらん)の恐れがあるとして苓北町の一部(1942世帯、4713人)に避難指示が出されたほか、熊本市や天草市など県内の約11万世帯、約27万7千人を対象に避難勧告が出された。熊本市内と天草市を結ぶ国道266号が土砂崩れで通行止めになり、天草市方面が「孤立」するなどの影響も出ている。

 消防によると、熊本県宇城市三角町波多(みすみまちはた)で土砂崩れが発生し、店舗に土砂が流れ込んだ。一時、店に勤める男性2人と連絡がつかず、消防などが救助活動にあたったが、その後、2人とも無事が確認されたという。

 宇城市では午前9時20分までの3時間の雨量が139・0ミリに達し、過去最高を記録した。

 長崎県内でも激しい雨が降り、南島原市と雲仙市で計約2万8千世帯、約7万5千人を対象に避難勧告が出された。

 気象庁によると、前線付近で大気の状態が非常に不安定となり、九州北部と南部では夜にかけて局地的に1時間70ミリの激しい雨が降る見込み。前線は11日いっぱいは九州付近に停滞し、12日には南の海上に移動して活動が弱まる見通しだという。

 12日正午までの24時間に予想される雨量はいずれも多いところで、九州北部180ミリ、九州南部120ミリと見込まれている。

 気象庁は、低い土地への浸水、河川の増水や氾濫、土砂災害への警戒を呼びかけている。

 雨の影響で、熊本県内を通る九州道の益城熊本空港―八代間の上下線が午前8時半から通行止めになり、JRの列車にも一部、遅れが出た。