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 梅雨前線の活動が活発化した影響で11日、九州各地は大雨に見舞われた。熊本県では苓北町の一部(1942世帯、4713人)に避難指示が出たほか、最大13市町村の約11万9千世帯、約30万6千人に避難勧告が出され、少なくとも県内34カ所で土砂崩れや冠水の被害が発生した。長崎県でも雲仙市と南島原市で約2万8千世帯、約7万5千人に避難勧告が出され、雲仙普賢岳のすそ野の水無川では土石流が発生した。

 気象庁によると、熊本県内では宇城市三角町で11日午前9時20分までの3時間雨量が139ミリと観測史上最大を記録した。

 県などによると、宇城市三角町波多で土砂崩れが発生して国道266号を走っていた乗用車の左半分が覆われた。運転していた男性(31)は自力で逃げ、軽いけが。県内では、宇土市などを流れる5河川で堤防から水があふれ、道路や農地が浸水。消防庁によると、県内で1棟が一部損壊し、64棟が床上浸水。熊本市や宇城市、苓北町など12市町村で自主避難を含め計331人が避難したという。

 長崎県では、長崎市と南島原市でがけ崩れにより住宅計3棟が一部損壊。けが人はなかった。国土交通省雲仙復興事務所によると、水無川で約3万8千立方メートルの土砂が長さ300メートル、幅約65メートルにわたって流れる土石流が発生。土砂の一部が砂防ダムを越えたが川の氾濫(はんらん)はなく、民家や道路に被害はなかった。

 鹿児島県でも11日夜になって雨が強まった。同省鹿児島国道事務所によると、同日午後7時前、鹿児島市吉野町で国道10号が冠水し、乗用車2台が水没した。同市と姶良市では同日午後9時半、計91世帯141人に避難勧告が出され、鹿児島市は市内5カ所に避難所を開設した。

 大雨の影響で、九州新幹線2本に最大28分の遅れが生じるなどしたほか、西日本鉄道が福岡と宮崎、鹿児島を結ぶ高速バス計49便を運休した。