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 カーター米国防長官は11日、米国を訪問している中国軍制服組トップの范長竜・共産党中央軍事委員会副主席と国防総省で会談し、中国が進める南シナ海での埋め立てをやめ、軍事拠点の建設を中止するよう求めた。習近平(シーチンピン)政権発足後、軍制服組トップが訪米するのは初めてだ。

 カーター氏は范副主席に対し、中国の埋め立て活動への米側の強い懸念を伝えるとともに、「中国や領有権を主張する全ての国は埋め立ての長期中止を実行し、さらなる軍事拠点化をやめ、国際法にのっとって平和的解決を追求すべきだ」と強く求めた。

 一方、米中の空軍機による突発的な衝突を防ぐための行動基準について「誤解や事故の危険を減らすことができる」として、今年9月までの合意を目指す考えも伝えた。カーター氏は、人道支援や災害救助、平和維持活動、海賊対策などを「相互の利益になる分野」としてあげ、「持続的で実質的な米中の軍事関係を促進していく」との考えを強調した。

 中国が発信源とみられるサイバー攻撃についても議論したと見られるが、今回の范副主席の訪米に関し、国防総省のウォーレン報道部長は「中国側からメディアの注目を集めないよう要求されている」と記者団に語るなど、会談内容の詳細は明かされなかった。(ワシントン=佐藤武嗣