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 ジュウタロウは元気だった――。噴火で全島避難となった口永良部(くちのえらぶ)島(鹿児島県屋久島町)に残った雑種犬が、屋久島に避難中の飼い主、安永清志さん(43)の元に戻った。12日、口永良部島に一時上陸した安永さんが見つけ、連れ帰った。

 5月29日の噴火後、安永さんはジュウタロウを野に放した。人命優先の災害時に犬の面倒はみられないと考え、島に残す道を選んだ。だが、ジュウタロウはそばを離れない。思わず「どっか行けっ」と言うと、茂みに消えていった。その背中に「何とか生きてくれよ」と声をかけた。

 消防団員の安永さんは12日、道路などの調査で島に入った。自宅の様子を見に行くと、突然、犬が駆け寄ってきた。ジュウタロウだった。「元気そうじゃないか」。ちょうど2週間ぶりの再会だった。

 安永さん一家は今、避難所で暮らす。そこにジュウタロウも加わった。次男の和馬くん(12)は「ジュウタロウは強いから心配していなかったけど、うれしい」と話した。(岩田誠司)