【動画】大山中腹から海を目指す自転車ツアーを体験=古源盛一撮影
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大山(鳥取県)

 夏山シーズンを迎えた中国地方最高峰の鳥取県・大山(1729メートル)。晴天の日は北側の中腹にある大山寺付近から日本海が間近に見える。今月中旬、自転車で駆け下りるダウンヒルサイクリングで日本海をめざし、山から海まで景色の変化を楽しんだ。

 まず、ふもとの自然体験施設「森の国」へ。自転車を借り、ほかの参加者8人と一緒にマイクロバスに乗り込んだ。レンタル代や保険代で1人5900円かかるが、送迎がつき、ガイドが先導してくれる。

 ダウンヒルサイクリングは6年前、森の国の2代目社長、伊沢大介さん(42)が県の助成を受けて始めた。全部で3コースあり、大山中腹から木料(きりょう)海岸までの最長コースは約22キロで所要時間は約3時間半。「海まで信号ゼロ。のんびりと絶景を楽しめます」(伊沢さん)

 スタート地点の豪円山のスキー場の高さは約850メートル。振り向くと大山北壁の荒々しい山容が目に入った。「転倒しないよう前輪より後輪のブレーキ重視で。ゆっくり進みましょう」と同行するガイドの小山総司さん(41)。リフトや宿泊施設を抜けるとブナ林に挟まれたつづら折りの道に入った。日差しを浴びた緑が柔らかい。

 林を抜けると視界が開け、約1・6キロ続く一直線の道に。沿道に牧草地と牛舎が並ぶ。旧満州(中国東北部)から引き揚げてきた香川県の開拓団が入植したことで知られる香取村だ。下るにつれ、斜面は特産のブロッコリーや芝の畑に変わった。

 途中、自転車を置いて遊歩道をプチ散策したり、野菜直売所で地元の人と談笑したり。寄り道する場所を探しながら下っていった。山陰自動車道を越えるとようやく海に。職場旅行で参加した京都府宇治市の会社員伊藤幸子さん(47)は「景色の変化が素晴らしい。疲れずに楽しめました」。同感だ。(古源盛一)

楽しむ

 閉校した旧大山小学校香取分校をそのまま生かし、2012年に“開校”した「大山ものづくり学校」。講堂は鳥取、島根両県で活動する工芸作家の作品などの展示販売の場所になり、教室は地元作家の教室が開かれる「創る部屋」や地域の歴史を伝える「知る部屋」に。図書室兼保健室は「食べる部屋」として地元食材を使ったカフェに生まれ変わった。月、火曜定休、冬季は休業。電話0859・53・8072。

味わう

 「香取村ミルクプラント」は飲むヨーグルトとプレーンヨーグルトを製造販売している。牛乳の生産調整対策として1990年に始めた。安定剤を使わず、朝しぼった生乳を低温で殺菌し、じっくりと発酵させる。「なめらかで乳本来の味を守っています」と三好充工場長(42)。製造工程の見学もできる。電話0120・53・8850。木、日曜定休。近くの香取開拓農協でも販売している。

 今回自転車を借りた「森の国」へは、公共交通機関ならJR山陰線米子駅から日本交通の路線バス「本宮・大山線」に乗り、「アスレチック前」で下車。バスの乗車時間は40分。車なら山陰自動車道米子東インター、米子自動車道米子、溝口両インターから10~15分。

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