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 米国務省は19日、2014年のテロ年次報告書を発表した。「イスラム国」(IS)など過激派の台頭で、テロによる死者数は前年と比べ8割増の3万2727人(前年1万8066人)、人質の数は前年比3倍以上の9428人(同3137人)に上った。

 95カ国でテロが起き、死者数はシリア、イラク、ナイジェリア、パキスタン、アフガニスタンの計5カ国で全体の78%を占める。

 シリアとイラクで勢力を伸ばすISによるテロでの死者は6286人で前年の1752人を大きく上回った。人質は3158人で前年の114人から30倍近く増えた。報告書はISを含め、内戦中のシリアでテロ組織の戦闘員となった外国人は1万6千人以上とし、過去20年で他地域でも例がない規模だという。

 また、ナイジェリアのボコ・ハラムによって人質に取られた人々は1217人で前年の38人から32倍を超える増加をみせた。ボコ・ハラムは昨年4月に200人以上の女子生徒を誘拐し、「奴隷にして売り飛ばす」と宣言し、世界に衝撃を与えている。

 一方、カナダやオーストラリアなどで起きた過激派思想を帯びた「単独犯型」のテロを「新しい時代の兆候」と報告。「実際にテロ組織からの指令があったかどうか判別が難しい。欧米の国境管理が厳しくなったことで、テロ組織が欧米在住者を頼り、触発するようになったとみられる」とした。(ワシントン=杉山正)

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