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 福岡大学筑紫病院(福岡県筑紫野市)で手術を受けた男性(40代)の脳に障害が残ったのは、医師が適切な処置を怠ったためなどとして、男性の両親らが医師や病院を運営する福岡大学に約6億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、福岡地裁であった。青木亮裁判長は主治医の過失を認め、約1億6千万円の支払いを命じた。

 男性は消化管に慢性的な炎症や潰瘍(かいよう)が起こる難病のクローン病で、2009年5月に筑紫病院で腸の一部切除手術を受けた。翌日、腸管から出血し、容体が急変。大量出血による低血圧で低酸素性虚血性脳症になり、重い脳障害を負った。

 判決は、男性が手術中にも大量出血していたことから、再出血を念頭に術後管理をすべきだったと指摘。主治医が看護師に適切に指示していれば、早い対応で障害を回避できた可能性があるとして、男性の3人の主治医の過失を認めた。一方、手術の執刀医と担当看護師への請求は棄却した。

 この手術を巡っては、福岡県警が医師や看護師の計5人を業務上過失傷害容疑で書類送検し、福岡地検が不起訴処分(嫌疑不十分)としていた。