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 北陸新幹線が富山、金沢につながってから初めての夏を迎え、首都圏の大学が北陸の受験生獲得に攻勢をかけている。迎え撃つ地元大は守りを固め、長年北陸から受験生を集めてきた関西勢も神経をとがらせる。受験生をめぐる「北陸の陣」の行方は――。

 「北陸新幹線開業で東京―金沢間は2時間半を切った。近くなりましたよね」

 早稲田大と慶応大は6月下旬、金沢市と富山市でそれぞれ合同説明会を開いた。両市でのこうした試みは初めて。マイクを握った慶大の高野泰彦入学センター部長は「新幹線」の話題に触れてから、大学の説明に入った。参加者は計約340人。「予想外の多さだった」という。

 「キャンパスが日本の中心地にある」と「都会」を前面に打ち出した早大。三木省吾入学センター課長は「新幹線が開業したから、急にPRを始めたのではない」と述べる一方で、「国立志向、地元志向が強い地域だが、関東の私大も選択肢に入れてもらえれば」と説明会開催の狙いを語った。

 金沢での説明会に参加した男性(18)は「早慶とも留学生が多い、という話が意外だった。こういう機会じゃないと聞けない話。いい説明会だった」と話していた。

 攻勢をかけるのは早慶だけではない。立教大は新幹線開業を控えた昨年度から、北陸での大学説明会、高校訪問などを増やした。中央大は来春の入試で金沢市に試験会場を新設する。

 新幹線開業で首都圏と北陸が直結し、北陸では「東京の大学に対する受験生の『心理的な距離』が近くなっていく」(富山市内の予備校の校長)とみられている。

 とはいえ、東京に下宿すれば、お金がかかる。そこで早慶、立大と青山学院大は昨秋、北陸の地元紙に地方の受験生向けの奨学金制度を紹介する広告を出した。

地元勢、流出に危機感

 「受験生の関東流出が心配だ」。富山大アドミッションセンターの副センター長を務める船橋伸一教授は危機感を隠さない。大学のPRのため地元の高校を訪れると、玄関の受付簿に関東の私大の名前をよく目にするようになったという。

 もともと富山の受験生には関東志向がある。文部科学省の調査では、県内の高校の出身者(浪人を含む)が昨年入学した大学(短大をのぞく)をみると、関東1都6県が約1120人、関西2府4県が約660人。石川県は逆に関東約830人、関西約960人とやや関西志向だった。

 富山大は関東への受験生流出に歯止めをかけようと、富山、石川両県での高校訪問、説明会参加を昨年の計80回から今年は100回以上に増やす方針だ。

 金沢大も、全国37の「スーパ…

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