[PR]

 企業の社外取締役に、官公庁の出身者が多数選ばれていることがわかった。朝日新聞が主な企業225社を調べたところ、86社で延べ106人に上り、全体の2割弱を占める見通しだ。政府は経済成長のために社外取締役を増やすよう求めているが、経営経験に乏しい人がなっても稼ぐ力は上がりにくく、新たな天下り先だとの見方もある。

 3月期決算企業の株主総会が26日ピークを迎え、東証上場の41%、970社超が開いた。今年の注目は社外取締役の選任だ。日経平均株価の算出対象(225社)の公開資料を調べたところ、社外取締役は今月末で約640人になり、直近の決算期末より17%増える。経歴はほかの企業の「経営者・経営幹部」が約360人と最も多く、官公庁出身者はその次だ。

 外務省や経済産業省など主要官庁の出身者が目立つ。月1回ほどの取締役会に出るのが主な仕事。年収は平均1千万円前後で、2千万円を超す企業もある。

 山崎元・楽天証券経済研究所客員研究員は「社外取締役は天下り先になっている。企業は役所に恩を売れるし、官僚出身者は体裁のいい肩書がもらえるが、稼ぐ力の向上に貢献できるのか」と指摘している。(多田敏男、内藤尚志)

こんなニュースも