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 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ米宇宙企業スペースXの無人ロケット「ファルコン9」が28日午前10時20分(日本時間同日午後11時20分)ごろ、フロリダ州ケープカナベラル基地から打ち上げられ、直後に爆発した。スペースXに打ち上げを委託した米航空宇宙局(NASA)は昨秋にも、別の民間企業が補給船打ち上げに失敗しており、民間委託で進めてきた宇宙開発やISS運用にも影響がでそうだ。

 NASAがスペースXに委託した補給船の打ち上げは2012年以降、試験1回を含め今回で計8回目。過去7回はいずれも成功させてきた。ロケットには、スペースXが開発した無人補給船「ドラゴン」を搭載。ISSに滞在する宇宙飛行士の水や食料のほか、科学実験などに使う観測機器類など約2トンの積み荷が積まれていた。千葉工大が製作し、昨秋の打ち上げ失敗に巻き込まれた流星観測カメラ「メテオ」も改めて搭載されていた。

 ファルコン9は姿勢をまっすぐに保ちながら上昇。約2分後、上空で白煙が広がった後に爆発したとみられる。NASAは「打ち上げに何か不具合があった」「補給船は破壊された」と直後に声明を出したが、詳細は調査中としている。

 ISSには数カ月分の食料や水などが貯蔵されており、今回の打ち上げ失敗でISSの運用にただちに支障が出ることはないとみられる。ただ、今後は日米ロ欧州などが分担する補給船の打ち上げスケジュールの見直しが必要になる。7月下旬にロシアの宇宙船ソユーズでISSに向かう予定だった油井亀美也・宇宙飛行士の打ち上げ日程にも影響がでる可能性がある。

 スペースXは、今回の打ち上げ直後にファルコン9本体を再利用するためのロケット回収試験を予定していた。将来の打ち上げコスト削減につながり、打ち上げビジネスの発展につなげる狙いがあるが、計画の遅れは避けられそうにない。(ケネディ宇宙センター〈米フロリダ州〉=小林哲