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 6月28日朝。いつもなら日曜の朝は人影まばらなサンフランシスコ市内の目抜き通りは、朝からカラフルな洋服や奇抜なコスチュームで着飾った人たちでごった返していた。年に1度、同性愛者ら性的少数者(LGBT)の連帯や支持を表すパレード「プライドパレード」だ。通りのあちこちに、LGBTの象徴「レインボーフラッグ」と呼ばれる虹色の旗がはためく。

 午前10時半、音楽と共に、パレードが始まった。同性愛者やその支持者らが踊ったり手を振ったりしながら歩いて行く。中には男性同士で熱いキスを交わす人たちや、涙を拭きながら、真新しい結婚指輪を沿道の人に見せる人も。

 この2日前、米連邦最高裁は、米国のすべての州での同性婚を認める判決を出した。長い議論が続いていた歴史的判決の直後だったこともあり、地元テレビ局は、今年は例年より多い100万人以上の人出と予測していた。

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 パレードの3日前、LGBTの歴史を語る上で欠かせない2人の男性に会った。

 サンフランシスコを拠点に、全米でLGBTの権利向上や、エイズ患者の救済活動、エイズで亡くなった人たちの名をキルトに刻む活動などをしてきたクリーブ・ジョーンズさん(60)。そして、LGBTの象徴になっている虹色の旗をデザインしたギルバート・ベーカーさん(64)だ。

 1970年代初頭、サンフランシスコのカストロ地区には、家を追われ、家族や友人と断絶した多くのLGBTが集まるようになっていた。

 「毎日のように若者がバスや列車に乗ってカストロに移り住んできた。同じ境遇の若者たちと出会い、パーティーに明け暮れた日々だった」とジョーンズさんは振り返る。

 一方、結婚の権利や、それにともなう福祉や税制の優遇を求める同性愛者らと、周辺住民との衝突が頻発していた。ジョーンズさん自身も、暴行されて刺されたことがある。

 そんな中から出てきたのが、映画「ミルク」(2008年)でも知られる、ハーベイ・ミルクだった。17歳だったジョーンズさんは、ミルクの助手となって運動を共にした。ミルクは77年、3度目の挑戦で、サンフランシスコ市議に当選。米国で同性愛を公表して公職に就いたさきがけになった。

 「ハーベイ(・ミルク)は富裕…

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