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 神奈川県内を走行中の東海道新幹線で焼身自殺した東京都杉並区の林崎春生(はるお)容疑者(71)が、事件前日の6月29日、自宅近くのガソリンスタンド(GS)で7リットルのガソリンを購入していたことが、県警への取材でわかった。新幹線の切符もこの日に買っており、県警は29日までに新幹線で自殺する決意を固めていたとみて調べている。

 捜査1課などによると、林崎容疑者は29日午前10時20分ごろ、自宅から約1キロ離れたGSを訪れ、ガソリンが欲しいと告げた。「車がガス欠になった」と説明し、ガソリンを入れる20リットルの携行缶(1万800円)と、1千円分のガソリン約7リットルを購入したという。店の購入記録から特定した。

 さらに、林崎容疑者はこの日の夕方、自宅最寄りのJR西荻窪駅で静岡県の掛川駅行きの新幹線の切符を購入。翌30日の午前11時に東京駅を出発する新幹線のぞみ225号(東京発新大阪行き)に乗車した。

 リュックの中には、ガソリンの入った10リットル用のポリタンクを隠し持っており、出発から約30分後、新横浜―小田原駅間でガソリンをかぶり、ライターで火を付けた。車内の監視カメラの映像を分析した結果、タンク内には5リットル以上のガソリンが入っていたことが確認されたという。

 この事件では、林崎容疑者が焼死したほか、横浜市青葉区の整体師、桑原佳子さん(52)が火災に巻き込まれて死亡した。総務省消防庁は2日、男性乗務員2人が30日に体調不良を訴えて搬送されたことを新たに発表。重軽傷者はこれで28人となった。(永田大)

年金額に不満、姉からの帰郷の誘いは断る

 「仕事を辞めた。もらえる年金が少ない……」

 岩手県釜石市に住む林崎容疑者の姉(75)は6月中旬、林崎容疑者から電話でこう打ち明けられた。これまでも月に1、2回、電話で話していたが、仕事を辞めたことや年金受給額への不満を聞くのは初めてのことだった。

 辞めた理由は「体力が追いつかないから」。ただ思い詰めた様子はなく、「国会の前で死ぬわけにもいかないしな」と冗談めかして話していた。「パートを探さないと。どこか雇ってくれないかな」と働く意欲もみせていたという。

 2日後、今度は心配した姉の方から電話をかけた。林崎容疑者は「なかなかパートが見つからんわ。公園で散歩してる」。姉が「ちゃんと食べてる? 地元で一緒に暮らそう」と伝えると、「畑仕事はできそうにないし」と断ったという。その後も2度電話したが、異変は感じなかった。

 そして、事件は起きた。「あの時、お金を貸してと言ってくれれば」。姉は後悔の念をにじませた。

 親族らによると、林崎容疑者は…

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