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 北九州市小倉南区で2012年4月、福岡県警の元警部の男性(64)が銃撃されて重傷を負った事件で、県警は、指定暴力団工藤会(本部・北九州市)トップで総裁の野村悟被告(68)=殺人罪などで起訴=ら最高幹部を含む十数人を組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)の疑いで、近く逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。野村被告の逮捕は昨年9月以降、5回目となる。

 他に逮捕するのは、組織ナンバー2で会長の田上(たのうえ)不美夫(59)=同=、ナンバー3で理事長の菊地敬吾(42)=組織犯罪処罰法違反罪で起訴=両被告ら。

 元警部は在職中、暴力団犯罪捜査に長く携わり、北九州地区の工藤会対策の特別捜査班長を務めていた。一方、事件前には、現場付近で工藤会幹部の車が数回目撃されたり、組員が職務質問を受けたりしていた。

 県警はこれまでに、野村被告が元警部への反感を周囲に漏らしていたなどとする関係者らの証言を入手。関係証拠なども踏まえて、事件について、最高幹部らの指揮命令のもと、下見役や実行役などの役割分担をしたうえでの組織的な犯行と判断した。

 事件は12年4月19日午前7時過ぎに発生。元警部は北九州市内の勤務先の病院へ向かう途中、自宅から約300メートル離れた路上で、バイクの男に左足などを撃たれ、重傷を負った。

 県警は先月、犯行に使われたとみられるバイクを盗んだとして、工藤会系組幹部ら4人を窃盗容疑で逮捕するなど捜査を進めていた。

 野村被告は昨年9月以降、北九州市の元漁協組合長射殺事件や福岡市の女性看護師襲撃事件などに関与したとして逮捕され、下部組織から集めた「上納金」を巡る所得税法違反事件でも先月再逮捕されていた。