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 日本年金機構の個人情報流出問題で、個人情報の管理をめぐる内規の調査に対し、虚偽報告があった可能性が出ている。流出した949ファイルのうち内規で定められたパスワードが設定されていたのは1%未満だったが、内部調査ではすべて「適正」と報告されていた。

 機構は個人情報を保存するファイルに対し、①パスワードかアクセス制限をかける②必要な作業が終われば速やかに消去する――という内規を定め、2013年10月以降、全国395部署に徹底を指示。各部署の責任者が点検して本部に年2回報告するが、今年4月までの4回はすべて適正と報告していた。

 また、機構が設けた専用電話窓口への問い合わせに対し、実際には流出した情報の該当者なのに「流出していない」と誤った回答をしていたケースが複数あったことも明らかになった。

 機構によると、専用電話窓口では基礎年金番号で流出の該当者かどうか判別できるシステムをつくり、問い合わせに対応。先月1日の設置から今月5日までに、52万7千件余りの問い合わせがあった。

 だが、機構が6月中旬、該当者に謝罪文を発送する作業で電話窓口での対応内容の記録と照合したところ、誤った回答をしたケースが判明。原因は不明という。機構はミスを公表せず、同月下旬に誤った説明をした人たちを戸別訪問して謝罪した。訪問件数は「精査中」としている。

 複数の厚生労働省幹部は6日、このミスを「知らなかった」と話しており、流出問題で指摘された双方の情報共有の不備も改めて生じている。(久永隆一)