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 暑さが厳しくなり、「熱中症」で病院に運ばれる人も増えてきた。重症化することもあり、総務省消防庁によると、4月下旬から7月12日までに10人が亡くなった。熱中症になってしまったときはどうすればいいのか。予防はどうすればいいのか。

体に熱こもり、内臓にダメージ

 「自分はならないと思っていたけど、あんなに苦しいとは。もうこりごり」。東京都新宿区の宮沢俊夫さん(63)はそう振り返る。

 6月23日、一人暮らしの宮沢さんは普段通り、缶ビール数本を飲んで就寝。雨の予報のため、いつもは開けて寝る窓を閉めて寝たという。暑さは感じなかったが、夜中には寝汗がびっしょり。翌朝、起きたとたんに強い吐き気に襲われた。

 NPO法人などが地元団地で運営する「暮らしの保健室」の熱中症予防講座で、嘔吐(おうと)が症状の一つと聞いていた。病院を受診したところ、熱中症と診断され、それから5日間は下痢と吐き気が止まらなかったという。回復後は水分をこまめにとり、飲酒も控えめにしている。

 熱中症は気温や湿度の高い環境で、体温調節がうまくいかなくなることで起こる。昭和大の三宅康史教授(救急医学)によると、体は汗をかいたり、皮膚近くに血流を集めて冷ましたりして体温上昇を防いでいる。

 ところが、暑い環境や激しい運動によって大量の汗をかき、水分や塩分が不足すると、内臓や脳をめぐる血流も減り、めまいや立ちくらみなどの熱中症の症状が現れる。そのまま高温多湿の環境に居続けると、症状が進み、頭痛や嘔吐、倦怠(けんたい)感などが出てくる。

 さらに進むと、汗をかけないことや血流の低下で、熱を体外に発散できなくなる。内臓がダメージを受け、体温が40度を超すと細胞が壊れ始めて戻らなくなる。すると、意識を失ったり、多臓器不全になったりして、死亡してしまうことがある。

 神奈川県立保健福祉大の谷口英喜教授(栄養学)は「熱中症は体に熱がこもり、臓器がゆで卵の白身のように固まって機能が低下してしまう状態。後遺症に苦しむ人も多いことも特徴だ」と話す。後遺症には、記憶力低下などの神経障害や、腎臓や肝臓の機能不全などがあるという。

■一刻も早く、水分と塩分…

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