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 米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニューホライズンズ」が14日午前(日本時間同日夜)、観測目標にしてきた冥王星に最接近する。探査機による冥王星の観測は史上初めて。2006年の打ち上げ後、9年半かけて約48億キロを旅してきた。なぞが多い天体の姿に迫る観測結果が得られると期待される。

 探査機の管制を担当するジョンズ・ホプキンス大応用物理研究所によると、探査機は秒速14キロで移動中。14日午前7時49分(日本時間同日午後8時49分)、冥王星から約1万2500キロ離れた空間を通過する。前後に冥王星と五つある衛星の一つカロンの詳細な画像を撮影するほか、搭載されている七つの観測機器を駆使し冥王星の大気の成分なども調べる。

 冥王星は、06年に準惑星に分類されるまで太陽系9番目の惑星とされてきた。探査機による惑星観測は、89年にNASAのボイジャー2号が海王星で成功して以来、冥王星が最後に残っていた。冥王星は、最も近づいた時でも地球と太陽の距離の約30倍も離れた太陽系外縁にあり、望遠鏡では表面の詳しい様子などは分からなかった。今回の最接近で、米国は太陽系の主要な天体すべてを探査機で観測したことになる。

 ニューホライズンズは冥王星を通過後もそのまま飛行を続け、太陽系外縁の天体の観測を続ける。今秋にも次の目標となる天体を定める予定という。

 探査機との交信には片道4時間半かかることなどから、「最接近」の最終確認は14日夜(日本時間15日午前)になる見通し。米国では、大手メディアが「NASA探査機が歴史を作る」(CNN)と報じるなど、日増しに関心が高まっている。(ワシントン=小林哲

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