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(11日西東京、松蔭11―0八王子桑志)

 無得点で5回コールド負け。それでも八王子桑志の主将、杉江港祐(こうすけ)(3年)は笑顔だった。「すがすがしい気持ち」。大会出場は、試合に勝つよりよっぽど難しい目標だったから。

 昨夏、上級生が引退し、部員は杉江とマネジャーの迫田百加(ももか)(2年)の2人だけになった。東浜卓監督が部活に顔を出さないとキャッチボールもできない。グラウンドを走り、壁に向かってボールを投げた。1人での練習。でも、「僕は1人じゃなかった」。

 迫田は、杉江の打撃練習でトスを上げた。「先輩が頑張っているのに、私だけ逃げたくなかった」。選手は1人。マネジャーの仕事はほとんどない。それでも杉江の素振りを見ながら、たいして傷んでいないボールを磨き続けた。

 新年度。ここ1年、連合チームを組んでいた東京高専には新入生が入り、単独出場を決めた。こっちも部員を集めるしかない。「僕はこの教室に行くから、マネさんはそっちに」。2人で連日、1年生の教室を回った。それまで敬語で話していた2人。連絡をこまめに取るうち、いつの間にか「ため口」になった。

 1年生5人が入部した。助っ人…

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