【動画】又吉さんの先輩芸人・橋本武志さん(烏龍パーク)インタビュー=佐藤正人撮影
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 お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんのデビュー小説「火花」が芥川賞候補になり、話題を呼んでいる。受賞作の発表が16日夜に迫るなか、その全編にわたって登場する主人公の先輩芸人「神谷」のモデルの一人ではないかと芸人仲間たちがうわさするお笑いコンビ「烏龍(ウーロン)パーク」の橋本武志さん(38)を直撃し、心境を聞いた。

 インタビュー冒頭、緊張気味の橋本さんに「神谷のモデルの一部という説もありますが?」と単刀直入に切り込むと、「いや、仲はいいですけど、モデルではないかと言われるのは困ってます。勝手に一人歩きしているというか……僕自身そう思ってないし、又吉も思ってないと思う」と、つれない返答が。そんな冷えた空気感に包まれて取材は始まった。

 橋本さんは又吉さんが若く売れない時代、多くの時間を2人で共に過ごしたことは認めた。どんな時間を共有したのですか? とたずねると、「ひたすら一緒に歩いたり、公園に座り込んで朝を迎えたり、そのまま集まってきたおじいちゃん、おばあちゃんと一緒にラジオ体操をして帰ったりとか……」。

 酒も飲まず、缶コーヒーだけで「漫才師とは」という真面目な話や共通の知人の話題で一晩中話り合った。「恋人にサプライズプレゼントの演出をする人って、どんな人生を送ってきたんやろう? 相手に気を遣わせるし、気づいた時点で、どっちも被害者になるよなあ、とか」、「あとは例えば、又吉が彼女にティファニーの銀の指輪をプレゼントしたら、彼女の妹は彼氏から全く同じデザインのプラチナの指輪をもらってたとか、そんな話を延々と」。

 作中には主人公と神谷が夜通し語らい、卓球をしたこともあると記されている。橋本さんは高校時代、卓球部に所属していた。自宅の場所なども作品と似通う。細部や最終盤のエピソードは当然異なるものの、取材を進めるごとに「火花」のストーリーを連想させる要素が、確かにかなりあると感じる。

 「売れない芸人の生活を描いた部分は、あのリアリティーと又吉の頭の中の部分のバランスが、すごいと思った」と橋本さんはインタビュー中盤に語った。このころから、本音が出始めたように思える。

 「いつも2人で、一緒にいました」

 小説を執筆することは、本人から報告を受けていた。「又吉は以前から本が好きだったし、文章を書くのも好きだったから、『ああ、そうか』という程度だった」と振り返る。

 出版後は「持って行くので、買わんとって下さいね」と連絡があり、又吉さん本人から手渡された。そのまま2人で飲みに行ったという。

 「楽しくなって、酔いすぎて僕は吐いてしまった。その上に本を落としてしまったんですよね」

 作品は一気に読んだ。「単純に…

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