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 バケツ1杯ほどの水で周辺にいる魚の種類がわかる分析方法を、千葉県立中央博物館や龍谷大などの研究チームが開発した。池や川、海で捕獲や観察をせずに生息している種類を調べられ、調査の労力や費用を抑えられるという。英王立協会のオンライン科学誌に発表した。

 チームは、水中に漂う粘液やフンに含まれる遺伝子情報「環境DNA」に着目。魚に共通する配列部分を目印にし、魚のものだけを大量に増やす手法をつくり出した。増やした環境DNAで、魚の種ごとに異なる配列部分を調べれば、どの魚かを特定できる。水の採取から早ければ2日ほどで結果が出るという。

 沖縄県の沖縄美(ちゅ)ら海水族館の8~105種が入った四つの水槽で実験したところ、91~100%の確率で魚種を突き止めた。必要な水の量は数リットルで、半径数百メートルの範囲の魚がわかるという。

 千葉県立中央博物館の宮正樹・動物学研究科長は「希少種や外来種の分布確認のほか、未知の魚の発見にも活用できるかもしれない」と話す。(小坪遊