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 厚生労働省が17日発表した5月の毎月勤労統計の確報で、物価の伸びに賃金が追いついているかを示す実質賃金指数が前年同月と同水準となり、25カ月ぶりにマイナスを脱した。速報段階では同0・1%減だったが、ボーナスなどが伸びたことが押し上げた。

 働き手1人平均の現金給与総額は昨年5月より0・7%増の26万8520円。速報段階の0・6%増よりも0・1ポイント上がった。基本給などは速報より下がったが、企業業績が好調でボーナスなどの特別給与が1万139円と同25・2%増となり、速報の19・3%増を大きく上回った。

 このため給与総額の指数を消費者物価で割って計算する実質賃金指数も、速報より0・1ポイント改善。物価の上昇や消費増税の影響で2013年4月の0・4%増を最後に前年割れが続いていたが、下げ止まった。増税から1年がたち、前年比で物価を押し上げる影響が薄れたことが大きい。

 実質賃金は持ち直し傾向にあるが、今後も動きが続くかどうかが焦点になる。SMBC日興証券の宮前耕也氏は「賃金の上昇にはそこまで勢いはなく、物価が上がればマイナスになる可能性もある。非正社員の待遇を正社員に近づけ、賃金水準全体の底上げをはかることが大事だ」と話す。

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