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 台風11号がもたらした大雨により、近畿を中心に道路の陥没や土砂崩れが相次ぎ、死者は全国で少なくとも4人が確認された。近畿南部や四国は19日も雨雲が広がり、ゆるんだ地盤などに警戒が必要だ。天気は20日から回復する見込み。

 大阪管区気象台によると、18日午前までの24時間降水量は兵庫県三木市で278ミリを観測するなど、京都、兵庫両府県の計6地点で観測史上最大を記録。台風は16日午後11時ごろ、高知県・室戸岬付近に上陸後、時速15~20キロでゆっくり北上。台風の東側が近畿上空にかかって雨雲が長く居座り、大雨になった。

 総務省消防庁などによると、これまでに埼玉、滋賀、兵庫各県で計4人が死亡。埼玉県警によると、上尾市の用水路で遺体が見つかり、16日朝から行方不明だった高校2年の女子生徒(16)=北本市=と判明したという。消防庁のまとめでは全国で9人が重傷、47人が軽傷を負った。住宅も床上浸水59棟、床下浸水162棟にのぼった。

 大阪府は最大654人の職員が警戒にあたった。17日夜は487人が庁舎に泊まり込み、職員の一人は「警報が相次ぎ緊張した」。府内では8人が歩行中に転倒するなどし、土砂崩れが39カ所で起きた。

 京都市の鴨川は、左京区で氾濫(はんらん)危険水位を超え、18日午前4時半ごろに水位が2・64メートルまで上昇。三条大橋は橋げたのすぐ下まで濁流が迫り、納涼床のある遊歩道が水につかった。浄土真宗本願寺派の大谷本廟(ほんびょう)(東山区)では、100基以上の墓が土砂に埋まったり倒壊したりして立ち入り禁止になった。

 兵庫県三木市では市道が約30メートルにわたって陥没し、車2台が転落。和歌山県新宮市では熊野川が氾濫し、住民らが泥や流木を取り除く作業に追われた。