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 安倍晋三首相の戦後70年談話(安倍談話)に関する有識者会議「21世紀構想懇談会」の第7回会合が21日開かれ、首相に提出する報告書について議論した。懇談会は今後の取りまとめについて、座長の西室泰三・日本郵政社長と座長代理の北岡伸一・国際大学長に一任することを確認した。報告書は8月初旬に提出される見通しだ。

 21日の会合は首相も出席し、報告書について意見を交わした。終了後、西室氏は「最終段階のブラッシュアップ。首相からはねぎらいの言葉があった」と記者団に語った。ただ、「調整がついていない部分が少し残っている」とし、提出時期については「タイミングを計る」と述べるにとどめた。政府高官は「今月中は無理だ」とし、8月初旬にずれ込む見通しを示した。政府関係者によると、英訳版の表現などをめぐり、有識者の間で意見の食い違いが見られるという。

 北岡氏によると、報告書案は現時点でA4判三十数枚に及ぶという。有識者の意見がどこまで安倍談話に反映されるかは、報告書の提出後、首相の判断に委ねられる。首相に対し、具体的な要望を示す可能性について、北岡氏は「あまり考えていない」と語った。

 2月25日に始まった懇談会は、「20世紀の世界と日本の歩みをどう考えるか」「20世紀の教訓をふまえて、21世紀のアジアと世界のビジョンをどう描くか」など首相が示した五つの論点に沿って、おおむね月1回のペースで開かれた。

 会合ごとに議事録が後日、公表されており、テーマごとの報告者以外は匿名扱いとなったが議論の大枠や流れは確認できる。約5カ月間の議論で大きな焦点になったのは、過去の戦争をめぐる歴史認識だった。

 「侵略」の定義については、「あの戦争は侵略だったと断定することが良いことか疑問が残る」との見方が示される一方、「大体の定義は存在している。我々の文書(報告書)に『侵略でなかった』と記すことは当時の常識から言ってもありえない」「政治的に見ても侵略以外の何ものであろうか」との意見が大勢を占めた。「あの戦争は何だったのか、特に侵略だったかどうかについて、総理自身の歴史認識が語られる談話が必要だ」との声も出た。

 村山談話にある「国策を誤り」という表現をめぐっても議論になった。白石隆・政策研究大学院大学長は「日本は国策を誤った。これは率直にはっきりと言った方が良い」として、安倍談話に盛り込むべきだと指摘。「何を意味している言葉か分からない」との見方に対しては、「戦争に負けたのだから戦略的に大失敗であり、国策を誤ったという言葉で良い」との意見が出た。

 また「日本が過ちを犯したとの認識は懇談会の中で広く共有されており、報告書に反映されるものと期待する」との発言もあった。

 中国・韓国などアジアの国々と…

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