【動画】油井亀美也・宇宙飛行士を乗せたソユーズ宇宙船打ち上げ=日吉健吾、奥村輝撮影
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 宇宙飛行士の油井亀美也(ゆいきみや)さん(45)らが搭乗したロシアのソユーズ宇宙船が23日午前3時2分(日本時間午前6時2分)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。油井さんは、国際宇宙ステーション(ISS)に約5カ月滞在し、科学実験などの任務にあたる。日本人がISSに長期滞在するのは5人目で、計6回になる。

 宇宙船は打ち上げ後9分ほどで高度約200キロに到達しロケットから分離、打ち上げは成功した。ソユーズ宇宙船の太陽電池パネルは片側のみしか開かなかったが、支障はないという。その後6時間弱で400キロ上空のISSに合体した。さらに約2時間後にハッチを開いて油井さんらが乗り移った。宇宙に行った日本人はこれで10人になった。

 同乗したのは、ロシアのオレッグ・コノネンコ宇宙飛行士(51)と米国のチェル・リングリン宇宙飛行士(42)。3人は基地内で宇宙服に着替え、笑顔で手を振り発射場へ向かった。油井さんは、21日の打ち上げ準備を確認する審査会で「日本の国を代表することを誇りと感じ、感謝しています」とロシア語で決意を語ったという。

 油井さんが宇宙へ行くのは初めて。元航空自衛隊パイロットで、2009年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士候補に選ばれた。過去最年長の39歳で、「中年の星」と注目を浴びた。5月27日から約半年滞在する予定だったが、4月に打ち上げられたロシアの無人補給機のトラブルで延期になっていた。12月22日に帰還する予定。

 滞在中は、日米欧で約100の実験や観測が予定されている。8月には日本の無人補給機「こうのとり」が物資を届ける予定で、油井さんがロボットアームで捕まえる操作をし、若田光一・宇宙飛行士(51)が地上で支援にあたる。補給機には、宇宙の大きな謎である暗黒物質(ダークマター)の確認につながると期待される観測装置「CALET(キャレット)」が搭載される。

 現地で打ち上げを見守った父の●(ごんべんに甫)司(すけじ)さん(78)は「20年後に火星に行くと言っていた少年が、きょうスーパーマンになっちゃったと感激した。私なんか足元にも及ばない息子になっちゃった」と涙ぐんだ。(バイコヌール=奥村輝)

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