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 東京都現代美術館(東京都江東区)で開催中の子ども向けの企画展で、現代美術家・会田誠さん一家による文部科学省批判を書いた作品など2点に館側が改変を要請している問題で25日、館事業推進課の担当者が取材に応じ、「批判的だから内容を変えて欲しいということではなく、どう子どもに親しみやすくできるか話し合っている」と説明した。

 企画展は18日からの「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展。会田さん家族3人が学校制度への不満などを「文部科学省に物申す」などとして書いた作品「檄(げき)文」と、首相に扮した会田さんがたどたどしい英語で演説する映像作品の2点を、館側が問題視している。

 館側は問題視の理由を「結論が出ていない」などとし明確な回答を控えた。「檄文」は言葉の選び方なども含めて議論してきたといい、作品を尊重しつつ決着点を見つけたいとした。

 一方、会田さんは25日夜、ネット上に文章を掲載し、館のチーフキュレーターらから2作品の撤去要請を受けたと説明。館側は、観客のクレームと都庁の要請を受け、館として決めたと話したという。24日に館側に確認したところ、クレームを寄せた観客は1人だったという。「檄文」については、家族の食卓で話されてきた日常会話から「日本の教育への不満」を抜き出したものをベースにしたとし「『声を押し殺さなくていい』―その基本的な人生態度を、僕は子供たちにまずは伝えたいと思いました」などと主張している。

 館側は、撤去は要請していないと話している。また、観客からはクレームではなく展示趣旨についての質問が寄せられたとした。(丸山ひかり)