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 国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追(そうまのまおい)」の締めくくりとなる「野馬懸(のまかけ)」が27日、福島県南相馬市小高区で行われた。東京電力福島第一原発事故から5年目となった今も、同区は避難指示区域内。野に放たれた裸馬を素手で捕まえて相馬小高神社に奉納する「御小人(おこびと)」を務めた8人も、全員が避難先から参加した。

 午前10時半、地元騎馬会の騎馬武者たちによって、馬が神社境内の竹柵の中に追い込まれた。白装束に白鉢巻きの御小人たちは一斉に馬に飛びかかり、蹴られないように首や体に抱きついていく。今年は3頭が供せられ、1頭目に捕らえられた白馬が伝統にのっとり神馬として神社に奉納された。

 相馬野馬追の最も古い記録は、400年以上前の安土桃山時代の「相馬藩世紀」に残る。現在も避難指示が続く同県浪江町や双葉町などの「標葉郷(しねはごう)」や小高区の「小高郷」での武者行列は今夏も復活できなかったが、全体の参加騎馬数は約450騎、観光客数も約20万人と、東日本大震災前の水準に戻りつつある。