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 性的少数者のうち同性愛や両性愛の10代男子の4割がいじめにあい、2割が不登校や自傷行為の経験があることが、日高庸晴・宝塚大看護学部教授の調査でわかった。性的少数者は政府の自殺総合対策大綱でも自殺の危険性が高いと指摘されており、夏休み明けは自殺が多くなることから、専門家は配慮を呼びかけている。

 調査は昨年8~12月、厚生労働省のエイズ対策政策研究事業として、日高氏の研究班がインターネットで実施。全国に住む11~71歳の同性愛と両性愛の男性、約2万人が答えた。

 10代の回答者1096人を調べると、いじめられたことがあるのは44%、不登校になったことがあるのは23%、自傷行為の経験があるのは18%だった。首都圏の男子中高生全般を対象にした別の調査では、自傷経験があるのは8%となっている。

 また、今回の調査では、同性愛について「小中高で一切習っていない」は41%と、日高氏の2005年の調査時の63%より減少。一方、「『異常』なものとして習った」「否定的情報を得た」は計30%で、05年の計23%より増えていた。

 性的少数者は、社会の偏見や無理解によって自分を肯定する感情をうまく育めず、うつや自殺につながりやすいと指摘されている。文部科学省は性的少数者の子どもに配慮を求める通知を出したが、教員への啓発が遅れている。日高氏は「性的少数者の子どもは誰なら安心して話せるか分からず、SOSを出しにくい。教員などが日常的に肯定的なメッセージを発して、相談しやすい環境を整えてほしい」と話す。

 一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」のよりそいホットライン(24時間・無料、0120・279・338)は専用回線で相談に応じている。(二階堂友紀)

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