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 防衛省は10日、東京・市谷の庁舎敷地内に残る地下壕(ごう)を報道陣に公開した。同省は、太平洋戦争中に大本営陸軍部や陸軍省が置かれていた場所にあり、空襲に備えた壕もあった。

 同省によると、地表から約14メートルまで格子状に掘られた1200平方メートルほどの壕は、厚さ約4メートルのコンクリート壁に覆われている。陸軍大臣室や通信所、食堂などが設けてあったという。天井からは水滴がしたたり、ひんやりとしている。

 70年前のこの日には、阿南惟幾(あなみこれちか)・陸軍相が、ポツダム宣言受諾の御前会議の様子を、ここで部下に伝えたともいわれる。20年ほど前までは一般公開されていたが、崩落の危険などから、現在は公開されていない。

 壕を見た中谷元・防衛相は「非常に歴史を物語る場所だ。老朽化が進んでいるが、戦争の記憶を風化させてはならない」と話した。