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 生命誕生前の地球に隕石(いんせき)が衝突した時の状態を再現する実験で、DNAの部品となる物質の生成に成功した、と東北大や物質・材料研究機構などのチームが18日、発表した。複数のアミノ酸ができることも確認、隕石衝突による生命起源説を裏付ける成果だとしている。17日付の欧州科学雑誌電子版に論文を発表した。

 チームは隕石に含まれる鉄と、約40億年前の地球の海水に含まれていたと考えられる重炭酸やアンモニア、水などをステンレス製の容器に封入。これに別の金属片を秒速1キロの高速で衝突させ、瞬間的な高温高圧を加えた。その結果、DNAを作る四つの塩基のうちの一つ(シトシン)と、DNAの遺伝情報からたんぱく質を合成する際に働くRNAの塩基の一つ(ウラシル)の生成が確認できた。同時に、たんぱく質を構成するアミノ酸20種のうち9種類もできていた。

 チームは同じ実験手法でアミノ酸の生成に成功していたが、今回は試料に使う炭素を変更し、二酸化炭素が水に溶けてできる重炭酸を使ったところ複数の有機物ができたという。東北大の古川善博助教(地球化学)は「残りの塩基やアミノ酸ができる条件をさらに調べたい」としている。(吉田晋)