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 週刊誌「週刊文春」で未公開株の購入をめぐりトラブルになっていると報じられた自民党の武藤貴也衆院議員(36)は19日、同党に離党届を出し、受理された。武藤氏は安全保障関連法案に反対する団体への発言で批判されたばかり。自民党は公明党に約束した「事実関係の調査」は果たさぬまま、法案への悪影響を避けようと早期幕引きを図った。

 週刊文春によると、武藤氏は昨年、ソフトウェア会社の未公開株について「国会議員枠で買える」と持ち掛け、23人から計約4100万円を集めたが、実際には株は購入されず、6人分の約700万円分が返済されていないという。

 武藤氏は離党後、週刊誌で被害者と報じられた人物について「(未公開株問題とは別に)東京地裁に詐欺などを理由として提訴していた」とのコメントを報道各社に出し、報道内容に反論した。

 自民党の谷垣禎一幹事長は週刊誌が発売された19日朝、公明党の井上義久幹事長らに「事実関係を把握した上で報告する」と説明した。ところが、この日夕には記者団に「自分がきちっと説明をされなければいけない」と述べ、党として説明しないとした。

 武藤氏は7月末、安保関連法案に反対する学生団体について「主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」などとツイッターに投稿し、批判を受けていた。

 週刊誌が正式に発売される前日の18日から、武藤氏が所属する麻生派の関係者は「事実なら離党は免れない」として、対応を開始。谷垣氏らは早期の事態収拾を図った。党執行部は「18日から離党に向けた動きがあった」と明かす。

 こうした動きについて、民主党の近藤洋介・役員室長は記者団に「自民党が調査する必要がある。不透明なままほおかむりすると、この問題をうやむやにしかねない」と語り、国会で追及する考えを示した。