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 劇映画というのはノンストップの2時間ほどのうちに主人公のドラマに泣いたり喜んだりしてもらうのですからパッと感情移入しやすい主人公がいいだろう、というのが普通の考えです。例えば、主人公はボクやワタシと同じ普通の人。公開中の実写版「進撃の巨人」も、主人公は原作マンガと設定が異なり、一線を踏み越えた過去を持つ男でなく、壁の外に憧れ現状にモヤモヤ不満を抱えるちょっとヤンチャな青年になっていますが、これはこの物語に初めて触れる観客の共感を得る狙いがあったんだろうな、と思います。

 中には、とんでもなくイヤな主人公を据えた映画もありますが、そういう場合は「クリスマス・キャロル」のスクルージおじさんよろしく悔悟と改心のドラマにもっていくとか、最後に報いを受け破滅する悲劇(あるいは喜劇)にするとか、そんなあたりが常道でしょうが、もし初めから終わりまでとことんイヤなヤツだったら? いやそれどころか、どんどんエスカレートするばかりのイヤなヤツだったら? それが今回ご紹介する映画、「ナイトクローラー」(公開中)です。

 何しろジェイク・ギレンホールさんが12キロ減量して演じる主人公ルーがキモい。人を見た目で判断するな!なんてのたまう人も裸足で逃げ出すくらい、見た目がキモい。太い眉の下の奥まった影の中でギョロ目がギラギラ光って、さらに目の下にでかいクマがあって、ホホがコケてしゃくれたアゴがとがって口の端が爬(は)虫類的カーブを描いて、ヒゲのそり跡が青々としててキモい。

 態度もキモい。金網や腕時計を…

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