[PR]

 8日に福岡県内を走行中の山陽新幹線から車体カバーが落下し、乗客1人がけがをした事故で、JR西日本の吉江則彦常務執行役員らは21日、大阪市内で記者会見を開き、謝罪した。また、社内調査の結果、カバーを車体に固定するボルトの締め付けが不十分だったことや、ボルトの金具を新品に替えず再利用したことが、落下の原因になった可能性がある、と発表した。

 吉江氏は会見の冒頭、「多くのお客様にご迷惑をかけ、深くおわび申し上げます」と述べ、謝罪した。

 調査結果によると、ボルトの締め付け作業は通常、1人の作業員が「仮締め」と「本締め」を行う運用になっている。しかし、今回は、臨時の走行試験後の取り付けとなったため、普段は担当しない作業員がカバーを取り付けた。さらに作業を4人で分担したため、「本締め」をし忘れた可能性があるという。

 また、通常はボルトの締め付け作業ごとに、滑り止めの金具を取り換えるが、今回は引き継ぎミスで再利用した。その結果、固定力が弱まった可能性があるという。

 さらに事故の2日前、普段検査をしている作業員が、カバーの取り付け具合を確かめたが、そこでも、ボルトのゆるみが発見できなかったという。

 今回の事故を受け、JR西は、臨時の取り付け作業の場合でも、1人が一貫して一連の作業を行い、担当者を明確に記録するシステムを導入するなどの再発防止措置をとる。

 なお、JR西は9日から19日まで同社所有の全新幹線車両計1127両のボルトを緊急点検したが、ゆるみは確認されなかったという。