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 臨時運行を続けてきた最後のブルートレイン、寝台特急「北斗星」(上野―札幌)が21日、JR上野駅から下りのラストランに出発した。22日夕に札幌を発車する折り返し列車を最後に、半世紀以上にわたるブルートレインの歴史に幕を下ろす。

 21日午後4時20分、満席の乗客188人を乗せた北斗星が、長い汽笛とともにゆっくりホームを離れた。駅に詰めかけた約2千人のファンらは「ありがとう」と声を上げ、拍手で見送った。

 仕事を早く切り上げてきた東京都葛飾区の会社員武藤貞治さん(53)は、1992年に新婚旅行で利用した。食堂車でフランス料理を食べながら見た、美しい夕日が忘れられないという。「富士」「北陸」などのブルートレインにも乗ったといい、「新幹線にはない、ゆったりした旅情が好きだった。ひとつの時代が終わったようで寂しい」と話した。

 ブルートレインは、58年に「あさかぜ」(東京―博多)で青い車体が導入され、70年代には寝台特急だけで約20列車にまで増えたが、その後は新幹線や飛行機など交通網の発達とともに順次引退していった。88年デビューの北斗星は老朽化や来春の北海道新幹線開業を控えてダイヤ調整が難しいことなどから、3月に定期運行を終え、4月から臨時列車として運行していた。