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 東京電力は24日、福島第一原発で排水路から港湾外に汚染水が流れ、公表が遅れた問題について、外部有識者による検証の最終報告書を発表した。2年前に測定結果を速やかに公表する方針を自ら示しながら放置していた、と結論づけた。

 東電は昨年4月から排水路で放射性物質の定期測定を始めたが、雨のたびに濃度が上がることを今年2月まで公表しなかった。報告書によると、東電は2013年夏、汚染水の港湾内への流出が問題になった際、「放射性物質の濃度や線量率などは測定結果を速やかに公表する」と発表したが、方針は現場レベルに周知されず、具体的な作業分担も検討されなかった。

 報告書は、頻発するトラブルへの対応が優先されて対策の実行が二の次になる傾向があると分析。「責任の所在を明らかにして計画の実行に取り組むのを避けようとする組織風土の存在がうかがわれる」と指摘した。

 東電は公表遅れの問題を受け、未公表の測定結果を順次公開。8月20日からは放射性物質の全測定データを公開している。(熊井洋美)