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 致死率が約3割とされ、「人食いバクテリア」とも呼ばれる劇症型溶血性レンサ球菌感染症に感染した患者の今年の報告数が、調査を始めた1999年以降、最多となった。国立感染症研究所(感染研)が25日に発表した速報値では、16日時点で284人。東京都(45人)や大阪府(28人)、神奈川県(20人)の順で多くなっている。

 感染研によると、これまで最多だったのは昨年1年間の273人。今年は8月9日時点でこれを超えた。

 原因となるのは主にA群溶連菌で、子どもを中心に咽頭(いんとう)炎やとびひを起こすことで知られる。この菌が傷口から入って感染すると、38度以上の発熱や、手足が赤く腫れて壊死(えし)することがある。多臓器不全などで数日で死亡することもある。

 劇症型の患者は30代以上が大半を占める。劇症化する仕組みはよくわかっていない。感染研によると、12~14年に報告された患者の29%が死亡したという。

 東京女子医科大の菊池賢教授(感染症科)は「通常は抗菌薬が効く。ただ、急に悪化する場合があるので、腫れが広がるようならすぐに医療機関を受診してほしい」と話す。(南宏美)