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 漂う難民ボートに、朽ち果てたシンデレラ城。反戦や反権力をテーマにしたグラフィティ(落書き)アートで有名な芸術家バンクシーらが8月、英南西部の海辺の町ウェストンスーパーメアに、陰鬱(いんうつ〈ディズマル〉)をテーマにした「ディズマランド」を開設した。

 バンクシーのほか、動物の死体を使った作品で知られる芸術家ダミアン・ハーストら17カ国の約60人が参加。廃業した屋外プール施設の跡地にディズニーランドを模して造られた約1ヘクタールの園内に、社会の不公正や商業主義、監視社会を風刺する絵画や造形が展示されている。入場料は1人3ポンド(約560円)。9月27日までの期間限定だ。

 「幼い子どもには不適切」が売り文句にもかかわらず、家族連れやカップルが開園前から列をなす。バンクシーは公式パンフレットで、「うわべだけのおとぎの世界に出かけるよりも大事なメッセージを、次世代に届ける試みだ」と説明している。

 近郊の町ブリストルから訪れたIT技術者ジョゼフ・パッカムさん(23)は、「気がめいるような、ちょっとやり過ぎな展示もあるけれど、皮肉がきいていておもしろい」と話した。(ウェストンスーパーメア=渡辺志帆)

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