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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は1日、今年12月に始まるカトリックの重要行事「いつくしみの特別聖年」に向けた書簡の中で、カトリックが禁止する妊娠中絶を悔い改めようとする女性信者らに対し、「許し」を与える裁量を神父らに認めると表明した。

 法王は、「心に傷を持つ多くの女性に会ってきた」として、中絶を決断した女性はそれ以外に選択肢がないと追い詰められ、苦しんでいると指摘。中絶は罪であるとのカトリックの立場を改めて示しながらも、「神の許しは、悔い改める者を否定しない」として、神父らに対し、自らの考えに理解を求めた。

 聖年は、神に罪の許しを請う通年行事で、原則として25年ごとにある。今回の特別聖年は、教会の近代化を目指した第2バチカン公会議の終了から半世紀を記念し、法王が呼びかけた。

 法王はこれまでにも、中絶や同性愛について、「教会は、心狭い取り決めにこだわるべきではない」などと述べ、カトリックが禁止の立場をとる事柄について、柔軟な姿勢を示している。(アテネ=山尾有紀恵)