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 2020年東京五輪・パラリンピックのエンブレムの突然の撤回から一夜明けた2日、スポンサー企業や行政の担当者は看板などの撤去に向けた対応に追われた。

 2日朝、東京・羽田空港の国内線旅客ターミナルのボーディングブリッジ(搭乗橋)では撤回されたエンブレム入りの看板4枚が設置されたままだった。

 ターミナル管理会社の担当者は「依頼者の意向次第。連絡待ちです」。依頼者のみずほフィナンシャルグループの広報担当者は「近日中にエンブレム部分を日本オリンピック委員会(JOC)のエンブレムに差し替える方向で検討している」としている。

 成田空港では、二つのターミナルビルの到着ロビー出口付近に計九つ、エンブレムの広告が掲げられている。使用中止を受け、撤去の方向で調整している。

 全日空は、機内誌「翼の王国」9月号の記事の1ページ目に社長のあいさつとエンブレムを掲載した。8月31日に国内線・国際線の全便の座席に配ったばかりという。広報担当者は「エンブレムを当面使用し続けても問題無いと確認できたため、印刷し直さない」と話す。機内誌は10月号が発行されるまで置き続ける。

 アサヒビールは2日から、東京メトロの8路線でエンブレムの入った広告を張り出した。差し止めの対応が間に合わなかった。予定どおり3日まで張り出すという。

 2日、東京都庁の職員は、朝から執務スペースなどにはっていたポスターをはがす作業に当たった。

 福祉保健局では五輪とパラリンピック合わせて20枚をはがした。担当者は「やっぱり、ショックはショックですね」と話した。

 大会に向けた準備を担う都オリンピック・パラリンピック準備局は、1日深夜までに都内全62区市町村に、メールで大会エンブレムのポスターやのぼりを撤去するように依頼した。

 都の公式ホームページ(HP)も、大会組織委員会のホームページのバナーリンクを大会名だけのデザインに切り替えた。組織委はすでに、公式HPのアイコンを5色の桜の花が輪になったリースのデザインに切り替えている。都庁職員は「残念なことだけど、下を向くのではなく前を向いて、皆でいい大会にしたい」と話した。

 東京五輪・パラリンピックのゴールドパートナーで神戸市に本社を置く「アシックス」。1日の組織委員会の決定を受け、ホームページからエンブレムを削除した。エンブレムをあしらった直営店内の装飾も撤去したという。アシックスのグローバル広報室は取材に「組織委の今後の動きを見守って対応したい」としている。