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 国の2016年度予算(一般会計)で、各省庁の概算要求総額が過去最大の102兆4099億円となり、2年連続で100兆円の大台を超えた。安倍政権が掲げる成長戦略や地方創生の施策として優先される「特別枠」は、要求できる上限近くの3兆8529億円まで積み上がった。

 財務省が4日、発表した。総額がふくらんだのは、政権が歳出の総額に上限を定めなかったためだ。首相の意向を反映した特別枠も事実上、どんな予算要求も受け付けた。各省が例年要求する事業を特別枠に回し、要求額をかさ上げする例も後を絶たない。

 農林水産省は、土地改良などの農業農村整備事業費として、15年度当初予算より1千億円多い4588億円を要求したが、このうち1200億円超を特別枠に要求した。国土交通省の庁舎整備費の一部(36億円)など、成長や地方創生につながるか判断がつかない施策も含まれている。

 今年度当初予算は、概算要求を約5兆円削り、96兆3420億円とした。財務省は年末にかけ、今年度と同水準まで圧縮する考え。カギは、高齢化で増える社会保障費の削減だ。厚生労働省は、今年度当初予算から社会保障関連で6748億円の増額を要求しており、財務省は5千億円程度に抑えたい考えだ。2年に1度の診療報酬の改定が焦点となるが、来夏の参院選を前に、医師会の支援を受ける自民党の反発が予想される。(奈良部健)

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