[PR]

 川崎市幸区の老人ホームで昨年11~12月、入所者の男女3人が相次いでベランダから転落して死亡していたことが施設などの関係者への取材でわかった。施設から事故として報告を受けた川崎市は、原因の究明と、職員の教育など再発防止を求める指導をした。神奈川県警は、経緯に不審な点がないか慎重に調べている。

 運営会社や消防などによると、昨年11月4日には入所者の男性(当時85)が4階から転落。12月9日には女性(当時86)が4階から、同月31日には女性(当時96)が6階からそれぞれ転落した。午前1時50分から同4時17分までの未明の時間帯に119番通報があり、消防が市内の病院に救急搬送したが、死亡が確認された。

 ベランダの手すりの高さは、約120センチだった。3人はいずれも個室で暮らし、室内などから遺書は見つかっていない。認知症の人も含まれていたという。

 未明の時間帯には当直勤務の職員を原則として3人置き、職員は施設内を見回り、入所者の介助などをしているという。

 施設は2011年秋にオープン。鉄筋コンクリート造りの6階建てで80室あり、介護保険を利用する高齢者が暮らす。運営会社の幹部は朝日新聞の取材に、「入所者への介助回数を増やすなどの再発防止策を立てている」と話した。オープン以来、3件のほかにはベランダからの転落死は起きていないという。